アグラの旅、続きです。
霧の濃いアグラで相方がつぶやきました。
「君は本当にエンジェルなの?」
エンジェルというのは・・・甘い愛の言葉ではなく、晴れ女の意味です。
今まで出かけたあちこち、大抵出発の時は雨でも、到着時には晴れていたので、そう呼ばれていたのですが・・・。ここ霧のアグラにきてエンジェル疑惑勃発。
「まあ見ててよ!!今日一日の終わりに、エンジェルなのかブンジェルだったのかハッキリさせるから!」
と根拠のない自信で答えるわたし。
さあ、いよいよインドといえば!!のハイライト。
タージ・マハルです。
例によって外国人は高い入場料を取られるのですが、それゆえ入口が差別化されていました!
インディアン・レディーと、ハイバリューチケット持ってるレディー!
もちろん男性も同じように分けられています。
トンネルをくぐるとそこは、、、
何て言ったらいいんだろう??
感慨深いです!!
タージマハルって、城じゃなくてお墓だってご存知でしたか??
5代皇帝シャー・ジャハーンは、皇帝なので当然お妃様はいっぱいいたんですが、
そのうちの一人、ムムターズのことが好きで好きでしょうがなかったようです。
少年時代に彼女に一目ぼれして、5年後に晴れて結婚。
19年の結婚生活で、彼女との間に14人の子供をもうけました。
その14人目の出産の産褥熱がもとで、ムムターズは亡くなってしまいます。
彼女が38歳の時でした。
悲しみの中で皇帝は、彼女への愛の証としてタージ・マハルを建設します。
22年、2万人を費やした大プロジェクトで、これが原因で国が傾きかけています。
「そこまで愛されて、女冥利に尽きるよねぇ」と私がしみじみしていると、
「そうかな?だって結婚して死ぬまで20年近く、ずっと妊娠してたなんて大変じゃない?」と相方。
ロマンがないっ!!(--;) でも一理あるかも…。
ちなみに皇帝は、タージ・マハルを白の大理石で建設し、自分のお墓はヤムナー川を挟んだ反対側に黒大理石で作って、その二つを銀の橋でむすぶ計画をしていたそうですが、ムムターズの死後きちんと政治もせず、呆けてしまっていたので実の息子によってアグラ城に幽閉され、生涯を終えます。
さあ、中へ向かいます。
入口でチケットを買った時、お向かいの売店でシューカバーをもらうのですが
このことを知らなかった外国人が右往左往していました。。。
霊廟周りは、全部こうして大理石です。
中は撮影禁止なので、これは外の窓から。
ムムターズの棺の横に、皇帝の棺も安置されています。
超・超メジャーどころ観光地ですが、やっぱりここはじーんとしました。
一人のために建てられたこの美しいお墓に、いろいろ想いを馳せてしまいます。
白い大理石は、時間によって周りの風景をうつして色を変え、夕日の頃にはオレンジに染まります。
赤砂岩のお城は、Red Fortとも呼ばれ、ムガル帝国のシンボルです。
ここは、ラージプート族の英雄にちなんで建てられたアマール・スィン・ゲート。
ジャハンギール宮殿です。アクバル帝が、息子のために造ったんだとか。
ここは、タージ・マハルを建設したシャー・ジャハーンが幽閉されていたところ。
矢印のあるところにいたそうです。
霧で写真では見えませんが、向こうにはタージ・マハルがあります。
ここから妻の眠るタージマハルを眺めていたのでしょうか。
観光名所をあとにし、ここでトラブル発生!
相方の携帯が突然壊れ、運転手さんに連絡がつきません。
かなり焦りましたが、駐車場にある車をひとつひとつ覗き込んでいくと、いました!
何とか事なきを得て、、、
アグラ駅へ。
駅に着くと、ホームのモニターが表示されておらず、様子がなんだかおかしい。
30分近く前に着いたのですが、なんだか嫌な予感。
と、相方がアルゼンチン人の女性に「濃霧で1時間半遅れるって聞いたけど、どうなってるのかわかりますか?」と聞かれました。がーん・・・今から2時間待ち・・・。
普段は携帯で列車の運行状況をチェックしていたのですが、壊れてできなかったのです。
とうとうインドの洗礼を受けたか。。。
どんどん冷え込んでいくホーム。
待合室は、小さなもの1つだけで、いろんな人が床に寝転がりとてもじゃないけど行けない雰囲気。
アルゼンチン人の奥さん、フランス人の旦那さん、相方と4人で過ごしましたが
英語いまいち、いまにな私に「はい!」と渡されたのはルービックキューブ(笑)
それでも何とかわかった英語によると、
二人は、今日一番乗りを目指して朝7時にタージマハルに行き、
濃霧で何も見えず、3時間待ったけど寒くて見えなくて一度退散。
戻ってきたら人うじゃうじゃで、しかももう一回チケット代払わないといけなかった。。。
という大変な目にあったそうです。
予定時刻になったけど、列車の来る気配なし。
寒い・・・。
結局3時間遅れで列車がやってきました。
お互いの幸運を祈りつつ、別れました。
アルゼンチンの明るい彼女に、救われた3時間でした。
そしてこの日、私はエンジェルではなくブンジェルになったのでした。
電車では、真中が盛り上がったトレイでご飯が配られました。
傾いているので、食べるのに一苦労。
私は食べましたが、周りの人はかなりぐったりしてました。。。
結局、デリーに着いたのは真夜中1時過ぎ。
白タクのみなさまに声をかけられますが、無視し、プリペイドタクシーの列に並びます。
やっとチケットカウンターにたどり着き行き先を告げると、
「そんな近いところ!無理ですよ~」とあっさり拒否される。
ななな、なんと・・・とわなわなしていると相方が
「はあっ?!あんたんとこみたいに大きな会社がそんな対応したら大問題になるで!!」(実際は関西弁じゃなく英語です)
「いや~でも1kmにもなってないし。。。」
「じゃあここの3kmまで○○ルピーっていうこの表示は何やねん?!できないっていうんだったらこの表示はがせばどないや?!」
激しいやり取りの末、発券されました。
ううう~真夜中にあんなカオスなところで放り出されたら、泣きそうでした。助かった。
ホテルは本当に駅から近い、HOTEL LE ROI。
こんな真夜中でも、フロントに3人、ターバンを巻いた男性を筆頭に待機されてました。
とっても安い(3500円くらい)けど、つくりやインテリアはモダンでいい感じ。
よくよく見ると、布団にしみがあったりとか、暖房が効かないとか、まあそういうのはありましたが、この値段なら総合的に見て納得です。
いろいろなことがあった一日でした。。。
明日はデリー観光、最後のインドの日で深夜北京に向かいます。つづくぅ!!
コメント
コメント一覧 (10件)
タージマハルっていうのですね。よく雑誌とか旅行パンフで見ます!すごすぎます!感動もので神々ささえ・・・・素晴らしいですね。写真もすっごく素敵です。ホテルも良いところばかりで、うらやましい旅です。 0
リンゴさま;インドといえば!!この写真がかならずきますよね^^よく名所って、実際に見てみたらガッカリとかありますが、ここは本当に、、、名所です!写真は、世界中の皆さんと押し合いへし合いしながら撮りました(笑)みんなやっぱり真正面から撮りたいので。。。下の記事の、スィークリーの方が落ち着いて頑張って撮れたかな?ホテル良いところばかりじゃないですよ、、、載せているのが良いところだけなんです(^^;) 0
タージ・マハル、お墓だったとは、知りませんでした。神秘的で厳かな建物ですねぇ。。。それにスケール大きい!程よく霧がかかると、ムード満点?相方様はもしかして、キレの良い関西弁が堪能でいらっしゃる?一度生放送でお聴きしたいものです^^ブンジェルさんになっちゃったんですね・・・北京で挽回できるでしょうか?(笑)0
タージマハル!なつかしい。行った行った。あれを写真にとると絶対人が入る(笑9タージだけ撮りたいなんで無理だもんね。すごい人が沢山いたでしょう?駅でのトラブル、ついてからのタクシーとのトラブル。これが女1人旅だったなら。と思うとやっぱ怖い(笑) 0
ninuckeyさま;写真ばかりが有名で、なかなかお墓って想像つかないですよね。行ってみると、タージマハルを見れて感動している家族連れたくさんで、なかなか明るい気持ちになれるところです!相方は、、最初静岡にいたのでそんなに関西弁じゃなかったんですけど、関西の会社・関西の妻でだんだん知らずと関西弁になってきています。。。実はブンジェルパワーが今後も発揮されます(--;)トホホ… 0
mami先生;先生が行かれたのは何年も前ですよね!あれから、人は増え、立ち入り禁止区域も増えました。。。柵とか増えて、ちょっと相方はがっかりしてたんですよ。インド旅にトラブルはつきものですね、、、私も一人なら絶対パッケージツアーに参加します(笑) 0
タージマハル、死ぬまでに一度は行きたい!!。行く時は、やっぱりパッケージ旅行かな^_^;。王妃はそんなにたくさん子どもを産んで、そして産じょく期が原因で亡くなったんだ・・・。知らなかったよ。ずっと妊娠生活・・・。考えられない・・・^_^;。あの時代に、妊娠し続けるにもかかわらず20年生きれただけでも、幸運だったかもねぇ・・・と思えたよ。神秘的な雰囲気が伝わってくるわ!!!、やっぱり行きたいな(^.^)♪。 0
よっしーちゃん;うん、あれはねー、やっぱり実際見たら感動すると思う!!そしてパッケージ旅行がいいと思う(^^;)王妃、大変だったと思うけど、今に比べたら、世話してくれる人も育ててくれる人が周りに大勢いるだろからねぇ~・・・。でも妊娠するだけで大変だよねぇ。。。神秘的っていうか荘厳というか、とーにかく行ってみて!お手洗いは外で済ませる(これがまた難しい)のがおすすめ。地獄絵図のように混んでるよ!! 0
はじめまして!数年前からブログを時々拝見しておりましたが、初めてのコメントです。インドの方と結婚されたと知り、驚きつつもますますブログを楽しみにしました。今回の記事は、私が去年初めてインドのを旅行した時のルートと重なるので、懐かしいなぁと思いながら読んでいましたら、なんとデリーで初日に泊まったル・ロワ!ホテルが出てきて、一気に親しみが増し、思わずコメントしてしまいました!私が泊まった時も、キレイかな?と、見せかけてよく見たらスリッパにシミ(使い回し?)が!なんて事があって、リピートは無いかなぁと思っていました。これからも毎回楽しみにしております! 0
女郎蜘蛛さま;はじめまして!どうもいらっしゃいませ^ ^コメントありがとうございます!インド~アラブ~と色々精通されてるようで!あのすごい衣装を買いかけられたのにも驚きです(^^;)インドのルートが同じなのも。。。やっぱりあのゴールデン・トライアングルになりますよね(タージマハル行かれてないみたいですが…)ホテル・ル・ロワは、朝ごはんはベトナム人に占拠されている感じでした(汗)これからもよろしくお願いします!(^0^) 0